米牛肉「輸入再開の条件は整っている」by読売新聞社説

ここはありがたいことに新聞記者さんも読んでくださっているのですが、社説って、新聞の顔ですよね?社説を読めばその新聞のレベルがわかる、と申しますよね?

読売新聞を読んでいたら、唸らせる社説がございましたので、その検証とともに米国牛の問題点の総ざらえをしてみることにしました。

■5月27日付・読売社説(1)[米国産牛肉]「輸入再開の条件は整っている」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20050526ig90.htm

「米国の対応策は、日本が牛肉の輸入再開を認めるのに必要な条件をほぼ満たしている。食品安全委員会は迅速に結論を出すべきだ。」

Let's study
→米国北部に高度のBSE暴露リスク、米国農務省報告
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05050901.htm
アメリカ牛は本当に安全か? その2 鶏糞に糖蜜をかけた飼料とは?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/462f08e8cc6a6919618c3b8acbedde00
昨年2月の食安委の議事録「1993年から米国はBSEに汚染されている」という報告
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/75a1947dbfa842f53eaa2d03873403c4
BSE最新と過去のニュース & アメリカ牛は本当に安全か?(EUによる米国評価)
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/18d64aa98bf84460a8424a70764212fb


「食品委は今月初め、日本が続けてきた全頭検査を見直し、20か月齢以下の牛の検査を免除しても問題はない、と結論付けた。検査で確認された最も若い感染牛が、21か月齢だったためだ。」

Let's study
→ 【もう絶句】行政による「科学」のねじまげ始まる。米国牛輸入問題:意見交換会に参加
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/2364c0b9046c5e63aed236944b9a9e33
これマジですか?―ペテンに走る食品安全行政
http://hideyukihirakawa.com/blog/archives/200505/210205.php
2005年1月21日 プリオン調査委員会傍聴記 その1 「20ヶ月齢記載は削除しろ」と委員
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/231654948ea4804c86cc0fd488153063


「検査なしでも構わないとする20か月齢以下の牛を確認する手法については、肉質による判定で十分可能、との認識で日米当局が一致している。」

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→『米国式格付けと月齢とを結びつける問題点をめぐって、高橋議員は「米国ではさまざまな交配種があり、肉質も違うのにアメリカが示したサンプルのデータが、どの牛の種類でも成り立つのか」と質問。牛の月齢判別に関する検討会座長の沖谷明紘日本獣医畜産大学教授は、年間約三千五百万頭という「全部の母集団を完全に反映しているとはいえない。それは不可能だ」と答えました。』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-05-21/02_02_0.html

→米国産牛肉には「米政府が提案中の肉の色による月齢確認は、精度に問題が残る」「米国は食肉処理法が日本と違い、危険部位の一部のせきずいが肉に付着しやすい可能性がある」などの指摘がある。(毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20050527k0000m020083000c.html
→【もう絶句】行政による「科学」のねじまげ始まる。米国牛輸入問題:意見交換会に参加
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/2364c0b9046c5e63aed236944b9a9e33


「米国は、日本に輸出する牛肉から、脳や脊髄(せきずい)などの特定危険部位を日本同様、すべて除去することを約束した。」

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→約束だけなら誰でもできる。
農水省:「BSEに感染した牛は、骨を取り除いても食肉処理の過程で肉が汚染される可能性がある」
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/0a2e4459558beb8d921eb79753e6c8fa
BSE最新と過去のニュース & アメリカ牛は本当に安全か?(EUによる米国評価)
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/18d64aa98bf84460a8424a70764212fb
アメリカの食肉処理の現場で内部告発が続いている
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/89c21679c9a1a74908daa94270800649
アメリカの検査方法に不備」の件
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/7034c7f696e9e525713f729103c2d7ec
タイソン・フーズ社の安全な職場・安全な食品に関する事実
http://www.labornetjp.org/labornet/worldnews/namerica/usnews/20040720local556fact
ローカル556から農水省への申し入れ
http://www.labornetjp.org/labornet/worldnews/namerica/usnews/20040720local556doc
「厚労・農水省 米・加のBSE対策調査結果を発表 安全性評価の資料にはなり得ない」
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05052001.htm
なお、危険部位が付着・混入しているかどうかを消費者でも確認できるキットが販売されてます。
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/2364c0b9046c5e63aed236944b9a9e33


「家畜に関する国際基準を決める国際獣疫事務局(OIE)は、骨を取り除いた牛肉について、無条件で輸出入を認めることを、週内に決める見通しだ。」

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同日の読売新聞の記事から。OIEの条件について
<1>BSEへの感染や感染のおそれのある牛は除く
<2>危険部位への接触防止措置を取る――などの条件を付けること」

http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050526i216.htm


残念ながら、お勉強不足の方がBSEに関する社説を書かれておられるようです。読売の他の記者さんのためにも、ぜひ、新聞をたくさん読んで、勉強されて、偏向のない、正確な社説を書いてください。よろしくお願いいたします。