BSE最新と過去のニュース & アメリカ牛は本当に安全か?(EU評価

いくつか最新&過去の[BSE]ニュースをピックアップしてきました。

◆生きたままでBSE判定 血液採取、感染を早期発見

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050305-00000020-kyodo-soci
 生きている牛の血液を採取し、牛海綿状脳症(BSE)の感染を短時間で調べる装置の開発を、北海道大電子科学研究所の田村守教授(生体分光学)らのグループが進めている。夏ごろまでの完成を目指しており、感染牛の早期発見や、これまで難しいとされてきた若い牛の感染確認に役立つことが期待される。(略)

◆東大・伊藤ハムなど、25分でBSE診断のチップ開発

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050304AT2G0401204032005.html
 東京大学は4日、東北大学伊藤ハムと共同で、BSE(牛海綿状脳症)の疑いがある牛を短時間で安価に調べる診断チップを開発したと発表した。検査時間は25分で従来の6分の1に短縮。検査コストも10分の1程度に削減できる。東大などが設立したマイクロ化学技研(川崎市、渡慶次学社長)が、1年以内の実用化を目指す。 (略)
http://www.asahi.com/science/update/0305/001.html
(抜粋)研究チームの北森武彦東京大教授によると、抽出も含めた1回の検査時間は、現行の約3時間から25分に、必要な組織の量はスプーン1杯程度から耳かき1杯程度に減る。一方、異常プリオンの検出感度は10倍ほど高くなるという。技術的には、1枚のチップで最大32頭分を同時に検査できる。ポンプや読み取り装置を含めたシステムを貸し出し、チップを1枚数千円で販売する考え。

◆英国研究者、CJD伝達リスクを大きく減らす手術具洗浄剤を開発

http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05022502htm.htm
BBC Newsによると、ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの研究者が手術でクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)が伝達する可能性を減らす洗浄剤を開発した(Breakthrough in cutting CJD risk,BBC,2.25;
http://news.bbc.co.uk/2/low/uk_news/4296467.stm)。年末には利用できるようになるという。(略)手術具を溶液に1時間浸けるだけでよい。年末までには、病院で使える溶解性のる安価なタブレットを作るという。

洗浄剤はぜひ歯科や内視鏡の世界でも活用してほしいですが、できればコンタクトの洗浄にも応用できるといいです。コンタクトレンズ屋さんの購入時のフィッティングレンズ(度数を合わせるための調整用レンズ)は使いまわしがあるようで、眼、角膜は危険部位なので、洗浄の方法など気になっています。

◆「重要なBSE検査怠る」と米農務省を批判=米消費者団体

http://www.jc-press.com/kaigai/200502/022501.htm

危険部位 混ざる恐れ 米の検査官労組が告発

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-02-18/01_01.html
「ペインター議長の告発文書から」 というタイトルで翻訳文が記載されています。

◆ローカル556(米国最大手食肉加工企業労働組合)から農水省への申し入れ

http://www.labornetjp.org/labornet/worldnews/namerica/usnews/20040720local556doc
この陳情書は、昨年7月中旬のもので、SRM除去がまともになされていないという告発内容ですが、その後どうなりましたでしょ?

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EUの米国に対するBSEの評価

2月10日 食品安全委員会 本会議の資料に、EUの地理的BSE評価の翻訳がありましたのでご紹介。。
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai81/dai81kai-siryou4.pdf
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai81/index.html

BSEの感染性の増幅を防止できる要因
 ・サーベイランス
 ・SRMの除去
 ・化製処理(レンダリング
 ・フィードバン(飼料規制)

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【フィードバン→Not OKの場合】 
 「意図的な給与が行われている場合が可能性があるか、牛飼料が交差汚染を受けている可能性が高い」
【化製処理→Not OKの場合】
 「高リスク材料も低リスク材料も化製処理時に133℃・3気圧・20分の加圧処理されていない」
SRMの除去→Not OKの場合】
 「SRM又は死亡牛が化製処理され、飼料原料として使われている」
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BSE安定性の水準→ 3つともNot OKの場合 

【安定性】 システムはBSEの感染性を増大させる
【水準】   極度に不安定
BSEの感染性に対する効果】 非常に急速

欧州食品安全局(EUの機関)の米国対象の評価(翻訳)
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/document/gbrus04.htm
によると、米国は3つともNot OKです。改善をお願いしたいです。

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なお、給食とベビーフードにかかわる、公衆衛生上重要なニュースですが、英語のままで、翻訳がなく、日本では配信されていません。日本の給食は小麦などでも質の悪いものが使用されている(予算上あまり良質なものが使えない?)などという話を以前耳にし、気になるニュースなので、UPします。