昨年2月の食安委議事録「1993年から米国はBSEに汚染」報告

月刊現代、という雑誌を立ち読みしていたら、
http://moura.jp/scoop-e/mgendai/mokuji/200506/index.html
食安委の中村雅彦委員と、勝谷誠彦さんという方との、”米国産「汚れた牛肉」輸入再開を阻止せよ”というBSE問題の対談があったのですが、その中に、「93年には米国はBSEに汚染されていた、という報告が食安委にされている」と書いてあったので、議事録を調べてみました。

プリオン専門調査会の中間とりまとめ案に引き続くまとめ案ですが、北米からの肉骨粉からの曝露問題など、吉川教授の計算には、まったく入っていなかったですね。これら報告は「なかったこと」になっているんですかね。


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平成16年2月20日(金)第5回プリオン専門調査会(抜粋)
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai5/prion5-gijiroku.pdf 


○甲斐(諭)専門委員 今のお話とかレポートに、既に何年も前からアメリカはBSEに汚染されたと書いてあるんですけど、何年前ぐらいから汚染されたというふうに考えたらよろしいですか。

○Kihm博士 私どものグループとしては、遅くとも北米大陸は1993年には汚染されていたと思っています。といいますのは、1993年に輸入されたケースがカナダにありました。英国から輸入された牛があって、その牛がBSE陽性でした。現在、私たちのヨーロッパでの経験でははっきりとした信号だと思っておりまして、もう一つの例を挙げますと、ドイツでは1990年から2000年まで6頭から7頭の輸入牛のケースがありまして、ですから1件だけではなくて、ある国に入ってきて、検出されずに、気づかれずに入ってきているわけです。ほとんどは病気が発症する前に屠畜されているのですけど、その後こういったサイクルが始まってしまいます。いい対策をとらない限り、つまり感染のサイクルをどこかでとめるという予防措置が必要です。これはどの程度うまくいくかはわかりませんけど、ほとんどの国ではそういった措置がありません。まず給餌禁止が必要でありますし、しかも効果的な方法が必要です。それも除去する必要があります。世界で、第1例目が発症する前にこういうことをやっている国というのはほかにはありません。私が間違っているかもしれませんですけれども、そういったケースが起こる前に、SRMを除去して国はないのではないですか。あなたの国はどうですか。違いますね。

○甲斐(諭)専門委員 93年から汚染されたとすると、日本でBSEが発生したのは2001年だったのですから、その後は、ミートボーンミールは輸入をストップしていますけど、その前まではアメリカから輸入しているわけですから、93年に汚染されたミートボーンミールが日本にもたくさん輸入されたというふうに考えてもいいのでしょうか。

○Kihm博士 おっしゃるとおりです。除外することはできません、非常に可能性は高いと思います。その可能性を否定することはできません。アメリカにおいての発生率が低かったとしても、その可能性を完全に排除することはできない。そのような部位が日本に輸入されていた可能性を否定することはできません。おっしゃるとおりです。


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