【狂牛病】病院に行く人には他人事ではないBSE/vCJD

狂牛病から感染する変異型クロイツフェルトヤコブ病は、
血液や手術器具を介して院内感染する可能性がある公衆衛生の問題なわけですが、
BSEは大した問題ではない、なんていっている学者や政治家やマスコミの人たちはこういう現実を知ってるのかな?

病院や健診での採血で感染の可能性があるってどうします?(^^; 
至急の改善を希望。

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今回の内容
BSE/vCJDランセットの新論文
  ★実は感染潜伏者が相当おり、公衆衛生に大きな影響を与える可能性
  ★WHOのvCJD診断基準見直しを提言 vCJD患者見逃しを防ぐため
◆採血時の感染防止対策の不備について
◆[米国産ウシ由来の原材料が使用されている医薬品](2006.2.14現在)

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日本ではまだ殆ど報道されていませんが、
ランセットに、公衆衛生、院内感染に関する重要な論文が2点発表されており、
農業情報研究所さんが日本語で紹介くださっておりますので
お知らせいたします。

◆隠れたvCJDがすべての遺伝子型の人に伝達、人→人感染根絶は困難ー新研究
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/06032701.htm
英国動物保健研究所(IAH)のJean Mansonが率いる実験研究が、
今まで想定されてきたよりもはるかに広範囲のグループの人々が
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に感染している可能性が
あることを確認した。 研究は、最大1万4000人が発症することなく
感染している可能性を示唆する。発見されない感染者の集団の存在
は供血の安全性について深刻な意味合いをもち、汚染手術具を通して
の他の人々へのvCJD伝達リスクを増す。それは、牛の狂牛病BSE
感染が激減、あるいは根絶されたとしても、人間のvCJD感染の根絶
をはるかに難しくするだろう。それは幾世代にわたり、あるいは永遠に
存続かもしれない。研究は、この発見が”重大な公衆衛生問題”を提起
すると示唆する。(略 URLをどうぞ)

◆日本研究者 WHOのvCJD診断基準見直しを提言 vCJD患者見逃しを防ぐため
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/06031002.htm
厚生労働省クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)サーベイランス委員会の
山田正仁委員長(金沢大教授)が、変異型CJD(vVJD)のケースの
見逃しを防ぐために世界保健機関(WHO)のvCJD診断基準を見直すべき
ことを示唆する論文を英国医学雑誌・ランセットに発表した。
(略 URLをどうぞ)

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上記、両方とも院内感染対策に大きくかかわる問題の話ですが、

vCJDの伝播以前の問題で、そもそも院内感染対策に不備があり
病原体の感染源となりうる問題が改善されていない一例を
ご紹介させていただきます。

◆採血時の感染防止対策の不備について

厚労省より昨年1月に院内感染防止のため、改善を求める通知が出ている、
真空管を用いた採血」なんですが、
使い捨てにすべきホルダーを患者ごとに変えないで、
テーブルの上におきっぱなしにして、今も使いまわしをするなど、
対策が終わっていない病院がまだまだあるようです。

真空管採血のイメージ写真
http://images.google.com/images?svnum=10&hl=ja&lr=&q=%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E3%80%80%E6%8E%A1%E8%A1%80

健康診断などでもふつーに真空管採血は行われてますから、患者さんは
目を皿のようにして確認したほうがいいかもしれません?

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◆真空採血管を用いた採血業務に関する
安全管理指針(Ver 2.05)

http://www.jamt.or.jp/information/official/h16/02-1.html

「すでに米国では、「採血ホルダーの50〜80%が1回の使用で
血液汚染される可能性がある」との報告※1を受けて、OSHA
(米国労働安全衛生局)が採血ホルダーのシングルユースを推奨しています。」
※1 Advance/Laboratory,P.70 Jan 2000
http://www.bdj.co.jp/press/1f3pro0000012i2r.html
「採血ホルダーは1回の使用で血液汚染される可能性が
50-80%であるとの報告があります。」 
http://www.bdj.co.jp/pas/products/1f3pro0000018bhf.html

メーカーさんに教えてもらったソース
OSHA(Occupational Safety & Health Administration)の該当ページ
(2002年6月12日付)は下記の通りです。
http://www.osha.gov/pls/oshaweb/owadisp.show_document?p_table=INTERPRETATIONS&p_id=24040
後半に"Some clinical studies show that 50-80% of blood tube holders may be
contaminated after just one use (Advance/Laboratory, p. 70, January 2000)"
と記されております。

詳細関連
http://www.bdj.co.jp/pi/1f3pro000008irdn-att/1f3pro000008irf0.pdf
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/ian/shidou/saiketsu.pdf

採血ホルダーも使い捨てに 感染症防止へ採血法統一(共同)
http://kk.kyodo.co.jp/iryo/news/0405saiketsu.html

また、糖尿病の検査なんかで、
血糖値の測定等における微量採血を目的とする穿刺針で、別の器具ですが、
先日、3月3日に厚生労働省から、感染の危険に関する通知が出ています。
出たばっかりの通知ですから、患者さんもご自身でチェックいただいたほうが
いいかも知れません。

◆採血用穿刺器具(針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないもの)の取扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/03/h0303-3.html

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なお、飼料管理規制がずさんなアメリカ牛由来の医薬品や
子供用のワクチンなどがいまだに出回っておりますが、
品目をUPしているサイトがございますので、ご紹介まで。。

◆[米国産ウシ由来の原材料が使用されている医薬品](2006.2.14現在)
http://blog.goo.ne.jp/hatatomoko1966826/d/20060216

その他、
◆殆ど報道されていないBSEや、医薬品などの情報(はたともこさんのブログ)

http://blog.goo.ne.jp/hatatomoko1966826/c/80a055579f7f3c1cc4f38ac0b66b3b62